緊縛の罠 

どちらかといえば?女性向け 官能小説 アマアマラスト

緒方の苦悩

茉莉が意識を取り戻すまえに・・

これは緒方の気遣いだった

常に常用している医師を訪ね、事の次第を話し

医師は冷静に 妊娠と 性病感染が無ければ、あとは精神科ですね・・と

検査後、念のため 万が一の妊娠にそなえピルいりますか?と

この時点でわからない・・24時間以内なら効力は大きいが体の負担の大きいピルを使える・・

緒方はYESと返事した

あのくだらない連中の子供を茉莉に産ませたくない

ましてや・・茉莉なら・・命なら・・愛するだろうから・・

今日一晩、寝かせて明日 むかえに来るように言われたが緒方は聞かなかった

夜中に・・

きゃあーーーーーーーーーーー!!

悲痛な悲鳴 フラッシュバック・・

緒方は茉莉を抱きしめた 自分が茉莉を守るからと・・

茉莉が緒方にしがみついてくるのも うれしかった

医師は、朝ににやにやしながら「昨夜はさわがしかったなあ・・精神科医はいらなさそうだ・・とすっとぼけていた」

緒方が茉莉を連れて出ようとしたやさき

「その子はかわいそうだなあ・・美貌が仇になるタイプだ・・大変だぞ・・」

ふざけた様子の医師の言葉。

緒方は忘れることができなかった・・

 

 

 

戸惑い

翌朝、二人はまだベッドの中、メイドの緒方用の朝食で起こされた

メイドは二人がベッドいるのも不思議な顔もせず、にこにこと

「緒方様 朝食のワゴンいつもの場所においておきますね、あら茉莉様がご一緒でしたらなにか・・」

言いかけたメイドを 予定を狂わせてはいけないとあわててベッドから茉莉は制止した。

「私は大丈夫だから 気にしないで」

で、珍しく緒方がまだ眠気の中、茉莉を抱きしめ続けているのを、少しづつ起こして

「一郎さん 朝食が来てるわよ?」

茉莉は顔を洗ってから、コーヒーポットのコーヒーをコーヒーカップに移した。

「冷めるわよ?」軽く声をかけて

なんと 彼の朝食はトーストとコーヒーだけだ。

卵もついてない。

これで仕事してるなんて・・!

緒方はいきなり 目が覚めた様子で そばにいる茉莉に驚きを隠さず

「今日はクリスマスか? 嘘のような光景だ・・」とつぶやいた

茉莉がやさしくコーヒーをついで緒方の準備を待っている。

朝の陽ざしに茉莉がまぶしく輝いている。

茉莉は茉莉でいつも、朝早い緒方が大丈夫かと気にかけていた

軽くドレスガウンをまとったままの茉莉の姿は・・これではどんな男でも仕事に行く気が失せるだろう

緒方がいつも通りの段取りを・・シャワーを浴び、着替える・朝食をこなしたのはプライド以外のなにものでもないだろう

「ダmeだ・・茉莉・・今日は 会社などどうでもいい!!」

言い放った緒方に茉莉のほうが驚いた

緒方は内線で茉莉の朝食を頼んでいる

「茉莉・・頼むから着替えてきてくれ・・」吐き出すような声に茉莉は戸惑ったが静かに従った。

シンプルなワンピース  それでも茉莉を驚くほど美しく見せている

もともと茉莉の写真を見せて、コーディネーターに一括した買い物だったが、それはベストだった

「茉莉 今日は一緒に出掛けよう その前に朝食を食べなさい。朝、食べないのはよくないから」

茉莉は運ばれた来た いつもの茉莉ようの オムレツやサラダのついた朝食に比べ、緒方は?と思いながらも黙って従った。

まだ、時間がはやいかな・・

つぶやく緒方に茉莉は笑顔を向けた

「朝は素敵よ 人の来ない公園とか行けばいいのよ」と笑顔を向けた

二人が ある意味 初めて外出する日だ

天気予報は茉莉の笑顔 それだけだった・・

 

読んでくださった皆様へ

ありがとうございました。

最初はドSな、もっとハードプレイも考えていたんですが、なぜかアマアマに。

SMファンの方はがっかりされたことと思います。

スピンオフで、ドS編を書きましょうか?(笑)

完全に女性向けのお話になってしまいました。

(一応 サブタイトルに入れたけど・・)

私はジャンルを問わない雑文書きです。

感想など、またリクエストなど頂けたら嬉しいです。

ここはこうしてほしかった・・とか。

よろしくお願いいたします。

解説入れますと、厳密にはこれはSMではなくて、島津にとってSMは手段で一番は芸術なんですね。なので、島津も沙耶もSM嗜好が強いわけではないんです。

たまたま、出会いのきっかけで。

島津は、また新しい分野に芸術を見出すでしょうし、というネタバレするともっと皆さま、がっかりされるかも・・

読んでくださってありがとうございました。        

ファンタジー

沙耶は、毎日を島津に世話されて過ごした。

毎日の消毒は痛かったが、島津のほうが痛そうな顔をするので我慢できた。

「先生、絵は?」

ああ・・

島津が照れたように言った。

「実は出来上がってたんだ。沙耶の顔を見たくてね、言い出せなかった・・悪い・・」

「まあ・・!」

沙耶には言葉が出なかった。

少しづつ回復する沙耶を島津は急かさなかった。

フラシュバックも何度かあったが、いつも島津は優しい。

今日照れたように、書類を差し出した。

1枚は夫との離婚届。

沙耶は、目を見開いて島津を見た。

「僕は魔法使いなんだ。なんだってできる。あのド畜生から沙耶を自由にすることもね」

確かにそうかもしれない。芸出系の賞を総なめしている以上にノーベル文化賞まで取っている。

しかも、本人曰く税金対策らしいがノーベル平和賞もとっているのだ。

「沙耶がサインすれば別れられるんだよ もちろん僕はそう望むけど沙耶の自由だ」

自由・・

ずっとずっと沙耶になかったもの。

島津はそれを私にくれるという。

涙があふれおちた。

沙耶は迷わずサインした。

さらに照れたように、もう1枚の書類を出す。

それは島津との婚姻届けだった。

「せっかく、自由を得た沙耶には早すぎるかと思ったんだが・・沙耶を一人じめしたい・・」

それが島津の本心と沙耶にはわかる。

沙耶は、その婚姻届けにもサインをした。

うれしそうに島津が沙耶をそっと抱きしめる。

「絶対、幸せにするよ。約束する」

それが架空の約束であっても沙耶は嬉しかった。

「本当はね、ずっと・・目をはなしたら沙耶が自殺しないか心配だったんだ・・これはお守りだね。沙耶は義理固いから、相手をおいて自殺しないだろう?」

沙耶の、そこまでの気持ちを汲み取ってくれていた・・

それだけでもうれしい。

(たまには現代にファンタジーがあったっていいさ。沙耶と僕で証明しよう)

二人が仲睦ましく、最後まで生きたことは言うまでもない。

 

END

 

愛情

沙耶が、目をあけたとき島津は沙耶の顔を一心に見つめていた。

「先生・・・?」

沙耶は一筋の涙を流した。

「どうした?沙耶、痛いのか?」

「いえ・・最後に先生の顔を見たかったから・・」

「最後に? 沙耶、何を言ってる?」

聞きながら答えはわかっている気はした。

島津は画家として有名だが、そのためには心理学・哲学・ETCあらゆる分野の天才だった。

ヨーロッパでは「ミケランジェロの再来」とも呼ばれている・・

島津は沙耶が生きる気力を無くしていることを察した。

「沙耶 僕は沙耶を愛している。沙耶、僕を置いていかないでくれ 頼む」

島津の頬にも涙が流れていた

沙耶はびっくりしたように

「先生・・?」

「将司だ。将司と呼んでほしい」

「?せ、先生 ?」

「先生じゃない、将司だ。島津将司だ。沙耶を愛しているただの男だ」

「・・・?」

沙耶が戸惑うのも無理はない。

いくらでも時間をかけよう。

沙耶のためなら・・

「眠りなさい、沙耶には休養が必要だ」

優しく優しく、島津が言う。

その言葉に導かれるように、沙耶はもう一度眠りにおちていった。

 

 

 

癒しのアトリエ

沙耶はアトリエにつくなり倒れこんだ

これ以上、立っていられない

痛めつけられた体が悲鳴を上げている

「沙耶!!」

島津が沙耶を床に倒れる前に抱きとめた

「どうした!?」

抱き上げて、前のベッドに連れて行く。

服を脱がし、一目で様子を理解した。

「すぐ来てくれ」どうやら医者を呼んでいる様子。

それから、島津が消毒液でそっと血の出ている部分を拭いていく。

ウゥウッゥ

その行為すら辛くて悲鳴をあげる。医者は5分とかからず到着した。

「素人拷問だ、ひどいもんだ・・・」

島津の荒々しい声。

医者のほうは冷静に沙耶を診察し、手当てをしていく。

ウゥ・・ヒィ

手当そのものも辛い

島津のほうが動転している様子だ

「麻酔してやってくれ・・聞いていられない・・」

以前、沙耶の鳴き声を楽しんだ島津の台詞と思えない

医者も、納得して「全身麻酔したほうがらくでしょうな」

と沙耶を眠りにつかせた。

それから、うとうとと・・

沙耶は眠りに落ちて行きながら

突然、「嫌あああああああ!!!!」体を痙攣させる。

「フラッシュバックでしょう」

医者の冷静な言葉。

島津が沙耶を抱きしめた。

その行為は、沙耶には苦痛かもしれないけれども

「沙耶 沙耶 僕がここにいる 大丈夫だ 大丈夫だから!!」

沙耶が、わかったのかわからなかったのか・・麻酔の効果か・・静まった

「島津くんが取り乱すのは初めて見るねえ」

医者は、老練で島津をちゃかす

「先生!」

島津は、唸るしかなかった

「君の大事な女性なのかね?」

「そうです」

島津の答えはきっぱりしていた。

「幸い、手術なども必要なさそうだし・・当分、痛みに苦しむだろうが・・ちゃんと治るよ」

医者の言葉にほっとした島津。

「それより、これだけ酷い目にあったというのは・・精神的に少し心配だな・・」

それは島津とて考えないことではない。

「僕がそばについています」

きっぱりとした断言。

「島津くんからそんな言葉が聞ける日が来るとはねえ」

医者は少しうれしそうだった。

「幸い、出血の割には酷い傷はない・・・とはいえ敏感な個所を責められたのだから痛みはかなりあるだろう。毎日、消毒と塗り薬と・・ああ、君は秘薬を持っていたな・・

とりあえず今日の分の飲み薬を置いていくが・・点滴のほうが良いな 麻酔しているし・・残りの薬は取りにくるように・・それから・・」

医者は言葉を切った。

「PTSDになる可能性があるが・・?」

「かまいません。僕が一生、沙耶を守ります」

医者はその言葉に満足したようだった。

「島津のやんちゃ坊も少しは大人になったかな」

眠り続ける沙耶・・

地獄踊り

沙耶の醜態は、大評判を呼んだようだ。

あちこちから招待状が届き、

夜だけでなく 朝から、昼から、夜から

と予約満杯の状態になっていた。

沙耶に拒否権はない。

迎えに来られたボディーガードと称する男たちにつれていかれ

泣き叫び痴態をさらし、

SM拷問ショーの主役をやらされていた。

島津には「夫の用事で」と休む連絡をしたものの

沙耶は身も心もボロボロだった。

自殺したい・・

(島津先生・・最後に会いたい・・)

夫は、このショーでずいぶん出世するらしい。

沙耶はこれほど自分を惨めに感じたことがなかった。

おさないころから、ただ、両親、夫に従ってきた結果がこれだ。

私は間違っていたのだ・・

痛む体をベッドに横たえ、自分で痛み止めを飲んだがまったくきかない。

涙がとまらない・・

明日はようやくの休暇だ。

アトリエに行ける・・

明日を最後に自殺しよう・・

沙耶はそう思い定めた・・