緊縛の罠 

どちらかといえば?女性向け 官能小説 

罠に落ち60歳近い年上の老人のオモチャ少女

沙耶はふらふらの状態であるにも関わらず、アトリエに向かった。

今朝の夫の言葉が気になる。

夫はこう言ったのだった。

「沙耶・・なんだか綺麗になったね。若い娘より、多少年を重ねた女のほうが魅力的というのは本当だな・・」と。

今のところ、沙耶と夫の間に夫婦生活はなかった。

最初は合ったけれども、途中で夫がホステスを愛人にして・・これはお手伝いから聞いたことだ。

そのせいか、夫は沙耶を抱かなくなった。

沙耶もまた、その件に何も感じなかった。

アトリエに入った様子で島津がすぐに沙耶の様子に気が付いた。

「沙耶、何かあったのか?」

沙耶は、なんと答えて良いかわからず、そのまま島津に話した。

島津は少し考えるように

「確かに沙耶は綺麗になったよ、ご主人が目をとめるのは無理はないね・・」

いつものように裸体の沙耶を今日は縛らず、ソファにかけさせた。

それから、奥から何かを持ってきて沙耶の胸、秘所に塗り始めた。

珍しく優しい手つき・・

「それは、何ですの?」問う沙耶に島津が答える。

「中国製の特効薬 痛みが薄れてきただろう?」

確かにその通りだ。沙耶はうなずく。

「ご主人は、今日 君を抱きたいと思うかもしれないね、

だから・・こんなに傷んでいては困るだろう?」

まさか、夜までに治るというのだろうか?

それより夫が今日、沙耶を抱く?

あり得ない・・毎晩、帰りが遅いのに

帰らない日も多いのに・・

島津が言う。

「沙耶のエロスは倍増したよ。今まで頑張って練習した甲斐があった・・」

「男なら、沙耶を抱きたいと思っても無理はない・・」

思わず、じゃあ貴方は? 私をいつもスケッチするだけのあなたは?

何故、その問いを重要に感じたのかはわからない。

「たまには沙耶とこうしているのもいいね」

沙耶と並んで座り島津が言う。

なんだか、恋人通しのように・・

沙耶はその思いを吹き消した。

島津は沙耶の髪をなでながら「美しいよ 沙耶 本当に」

愛撫するような声。

「そうだな、あと一回ぐらい練習したら、本格的に【赤の女】にとりかかろう。

たまには休憩もいいね」

このアトリエに来て以来、初めて沙耶は何事もなく帰る時間を迎えた。

なにか、もどかしい思い・・

沙耶は自分でもわからず帰路についた。