戸惑い
翌朝、二人はまだベッドの中、メイドの緒方用の朝食で起こされた
メイドは二人がベッドいるのも不思議な顔もせず、にこにこと
「緒方様 朝食のワゴンいつもの場所においておきますね、あら茉莉様がご一緒でしたらなにか・・」
言いかけたメイドを 予定を狂わせてはいけないとあわててベッドから茉莉は制止した。
「私は大丈夫だから 気にしないで」
で、珍しく緒方がまだ眠気の中、茉莉を抱きしめ続けているのを、少しづつ起こして
「一郎さん 朝食が来てるわよ?」
茉莉は顔を洗ってから、コーヒーポットのコーヒーをコーヒーカップに移した。
「冷めるわよ?」軽く声をかけて
なんと 彼の朝食はトーストとコーヒーだけだ。
卵もついてない。
これで仕事してるなんて・・!
緒方はいきなり 目が覚めた様子で そばにいる茉莉に驚きを隠さず
「今日はクリスマスか? 嘘のような光景だ・・」とつぶやいた
茉莉がやさしくコーヒーをついで緒方の準備を待っている。
朝の陽ざしに茉莉がまぶしく輝いている。
茉莉は茉莉でいつも、朝早い緒方が大丈夫かと気にかけていた
軽くドレスガウンをまとったままの茉莉の姿は・・これではどんな男でも仕事に行く気が失せるだろう
緒方がいつも通りの段取りを・・シャワーを浴び、着替える・朝食をこなしたのはプライド以外のなにものでもないだろう
「ダmeだ・・茉莉・・今日は 会社などどうでもいい!!」
言い放った緒方に茉莉のほうが驚いた
緒方は内線で茉莉の朝食を頼んでいる
「茉莉・・頼むから着替えてきてくれ・・」吐き出すような声に茉莉は戸惑ったが静かに従った。
シンプルなワンピース それでも茉莉を驚くほど美しく見せている
もともと茉莉の写真を見せて、コーディネーターに一括した買い物だったが、それはベストだった
「茉莉 今日は一緒に出掛けよう その前に朝食を食べなさい。朝、食べないのはよくないから」
茉莉は運ばれた来た いつもの茉莉ようの オムレツやサラダのついた朝食に比べ、緒方は?と思いながらも黙って従った。
まだ、時間がはやいかな・・
つぶやく緒方に茉莉は笑顔を向けた
「朝は素敵よ 人の来ない公園とか行けばいいのよ」と笑顔を向けた
二人が ある意味 初めて外出する日だ
天気予報は茉莉の笑顔 それだけだった・・